小雨の降る朝。それでも出発前にはなんとか上がり,9時大和旅館を出発。今日は風が強い。目的地は鶴居村の鶴居キャンプ場。ここは,去年僕が5連泊したキャンプ場で,お気に入りの場所。53号沿いのサイクリングロードを通って鶴居へ向かう。
阿寒の方まで続くこのサイクリングロード,きれいに舗装されていて走りやすい。地元の方も朝の散歩などで結構利用しているようだ。途中アカゲラ,そしてエゾタヌキの子供2匹を見る。タヌキは道路のすぐ側で2頭そろって顔を出していた。かわいい!
サイクリングロードを途中で抜け出し,53号に合流し鶴居方面へ。まずは「釧路湿原野生生物保護センター」へ。同列の保護センターは,西表,やんばる,対馬に続き4カ所目。派手さはないが,それなりにそろった資料や本があって飽きない。ただ,今日は30分くらい過ごし,次へと進むことに。ちなみに,ここでは捕獲されたオオワシを見ることができた。でかい!かっこいい!
次に訪れたのは保護センターから数qの所にある「釧路市湿原展望台」。ここは入場料をとられる展望台。ということで中には入らず,併設されているレストランで食事。そのあと展望台の周りに設置されている木道を歩く。一周40分ほどのコースで,一番奥にはお金を払って展望台から見るよりも景色がいいと本に書いてあった「サテライト展望台」がある。その眺めはというと,川の蛇行を見ることはできないが釧路湿原の広がりを感じるには十分で,それなりといったところかな。ただ,僕はこれを見ただけでは満足できないな。
ここで釧路湿原について少し紹介。みなさん名前は聞いたことがあると思うが,この釧路湿原は国立公園に指定されていて,公園に指定されている面積は26861ha,そのうち湿原面積は約16000ha(といっても想像できませんよね,かなりの広さです)であり,国内1位の湿原面積を誇っている。そこでは哺乳類26種,鳥類約175種,昆虫類約1150種,両生・爬虫類9種,魚類35種,植物約600種が生息している野生の宝庫。代表的なものを挙げようとしてもタンチョウ,キタキツネ,エゾシカ,キタサンショウウオ,イトウ,エゾカオジロトンボ,・・・など限りがない。川の蛇行の有名さは言うに及ばず,季節ごとに姿を変えるこの湿原は「閉館のない博物館」とも呼ばれている。
そんな釧路湿原は,開発による環境破壊や観光客のマナー問題などで危機的状況にあることも確か。実際に訪れた際には,湿原の素晴らしさを体感するのはもちろんのことだが,それを取り巻く諸問題から目をそらしてはならない。
さて,湿原展望台を出たあとは一直線に鶴居へ向かう。しかし,この53号は鶴居までに幾多のアップダウンがあって,予想以上に時間がかかる。途中センターポールのあるところ(もちろん歩道はない)は冷や汗もの。44号よりは交通量が少ないのでマシだが,それでも走って楽しい道とは言い難いものがある。
写真を撮りつつ,鶴居村に着いたのは15時過ぎ。中心地にはAコープとコンビニ,温泉,食堂などがある。買い出しを済ませ,キャンプ場へ。
サイトはすでにかなりのテントで埋め尽くされていた。ざっと20張りはあるだろう。旅人の減るこの時期に,特にイベントがあるわけでもない(週末には村祭りがあるようだが)このキャンプ場がこれだけ賑わうとは,やはり人気があるのだろう。とはいえ,ここは広いのでまだまだ十分に張ることができる。すぐ側には小川も流れていてウグイならたくさん釣れるし,温泉は近くに二つ,Aコープからも1qくらいなので立地条件もよい。使用料は無料。
温泉はキャンプ場から歩いていける「つるいグリーンパーク」と,ちょっとだけ離れたところにある「湿原温泉」の二つがある。後者の方がやすいのだが,前者の方が近いので僕はグリーンパークの方にしか行ったことがない。今日もグリーンパークへ。500円。
湯の温度は低め。特に露天は40度以下だろう,ぬるいのでゆっくりとつかることができる。しかし,それでいて上がった後はぽかぽかとする泉質。姫はかなり気に入ったようだ。あとは,タンチョウの有名な鶴居ということもあってか,温泉内にも野鳥の会の会報誌が置いてあったりするのはちょっと嬉しいかも(僕は野鳥の会には入ってないけど)。
夕食はジンギスカン800gにうどん3玉&ごはんと大量!「動いているからいくら食べても大丈夫!」と思ってはいるものの,そろそろやばいかなあ・・・。
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