'02北海道 
3日目(9/9) -釧路にて-

 5時起床。相変わらず霧が発生している。テント内は問題ないが,外の気温はかなり低い。ゆっくり朝食をとって7時出発。今日は荷物をここに置いて釧路へ行く日。目的は「むせいげん旅三昧」の管理人であるSOSAさんと会うため。彼はこの1ヶ月間東京から自走で北海道へ行き,今日の夜行で札幌へ向かい旅を終えるとの事。せっかく近くにいるので会いましょうと昨日連絡を取ったのである。

 昨日と同じMGロードを通って茶内駅へ。途中道路沿いの林でヒガラとゴジュウカラが。ゴジュウカラはやはりかわいい。姫は一瞬で彼(彼女?)のトリコになってしまったようだ。茶内駅に自転車を置いていざ釧路へ。この根室本線(通称花咲線)はワンマン列車。乗客はかなり多く,輪行には向いていないかも。切符は余っていた18きっぷを使用。釧路の往復に使うとは非常にもったいないが,期限が明日までなので仕方がない。隣に座っていた老夫婦と話をしていると,あっという間に釧路に到着。SOSAさんとは駅から1キロほどのところにあるフィッシャーマンズワーフMOOで待ち合わせをしているので早速出発。

MGロード。

 MOOは道東のお土産すべてを集結したところと言えばいいだろうか,土産屋(海産物もあり),飲食店,あとは普通のお店なんかも入っている。

 11時,SOSAさんとご対面。1ヶ月旅をしているだけあって真っ黒に日焼けした体と顔つきは旅慣れて飄々とした印象を受ける。僕も姫もイメージとは違ったが,爽やかな好青年で,どことなく「I'll be」のOKさんを思い出させるような方だ。とりあえず昼ご飯でも食べましょうという事でMOOの中を回る。しかし,意外とないもんだ。というか,高い。いったん外に出て他の店を探してみる。・・・でも,いまいち見つからなくて結局MOO内で食事をすることに。せっかくだから海産物を食べたい。1200円と高いが鮭の親子丼を注文したのだが・・・

 失敗。

 量が少なく残念無念。まあこういうところで食べるんだから仕方ないか。食後は,ファミレスでもないのに2時間ほど居座って会話を楽しむ。つい先日彼が行った,根室のかに祭りや宿の話など。楽しいひとときを過ごした後は僕らの洗濯に付き合ってもらう事に。洗濯なんてわざわざ釧路に来てやらんでもと思うだろうが,釧路に来たついでだからやるのだ。今日の霧多布は霧の日。洗濯しても乾かない。

 コインランドリーは駅の北側。釧路は駅の南側が繁華街。北は郊外型のショッピングタウンといった感じか。洗濯中もSOSAさんと話をし,駅に戻った後は記念撮影をして見送りをしてもらう。SOSAさん,またどこかでお会いしましょう!

 茶内に戻ったのは17時半。空はどんよりと曇り,今にも泣き出しそうな勢いだ。急いで霧多布へ。しかし無情にも雨は降り出す。今日の予報は曇りだったのに,残念。辺りが暗くなり霧も立ち込める中,急ぎ足で走っていくとアオジとネコが轢かれていた。残酷だが,今後,同じような光景を幾度となく見る事に。

 途中のセイコーマートで買い物を済ませ「ゆうゆ」へ。ここでセイコーマートについて少し。セイコーマートは北海道を中心に茨城,滋賀などにもお店を広げるコンビニ。その一番の特徴は「安い!」ということ。品物は普通のコンビニとそれほど変わらないのだがセール品が結構あり,超お買い得。これからも幾度となくお世話になるコンビニである。

 さて,今日の風呂上がりは昨日飲まなかった「コーヒー牛乳」だ。これがうまい!コクのあるミルクが混ざっていて滑らかな甘さ。100円の飲み物とは思えないくらいだ。びっくり。テントに戻ってからは霧多布岬へと行ってみる(といっても歩いて5分かからない)。もう時期が遅いのだろう,コシジロウミツバメの声を聞く事はできなかった。代わりに見る事ができたのは満天の星空!天の川もくっきりと見る事ができた。明日は晴れてくれるかな。

左からSOSAさん、RANBU、姫。  釧路駅前にて。


4日目(9/10) -霧多布(きりたっぷ)散策-

 4時50分起床。外を見ると快晴だ!急いで姫をたたき起こし,岬へと向かう。日の出にはちょっと間に合わなかったが,きれいな朝日を拝む事ができて最高!去年も来たけど見る事のできなかった晴れの霧多布。こんな素晴らしい景色だなんて,本当にびっくり!「縦断画報」のミヅタニさんが「霧多布岬は宗谷や納沙布なんかと違い最果て感があっていい」とWeb日記に書いていたがまさにその通り。来て良かったぁ〜。

霧多布岬の夜明け。  晴れた霧多布は最高でした!

 岬ではアマツバメやオオセグロカモメ,ウミネコ,ウミウが飛び交い,海にはシノリガモの群れとケイマフリ(?)。ケイマフリはそれらしき鳥が飛んでいるところしかわからず,しっかりと見る事ができなかったのは残念だ。チシマウガラスも見たかったなあと欲張ってみたり。

 しばらく鳥を見てテントに戻り,食事をとった後は霧多布湿原へ向かう。今日はもう一日ここに滞在して霧多布周辺を散策する日。途中橋の下でオオソリハシシギ,トウネン,キアシシギ。カモもいたが遠くてよく分からない。

 その後はまたまたMGロードを通って湿原センターへ。そのすぐ横に林道があるのだ。姫はもちろん,僕もオフロードの林道は初めて。5キロほどだったがアップダウンがあり,石がごつごつしているところもあったので意外と苦戦。雨上がりで路面が濡れていた事もあり,姫は「もういや!」と泣き出しそう。それでも何とか走りきる。途中シカの足跡などあったが姿を見る事はできず残念。

 林道を抜けた後は霧多布湿原を一望する事のできる「琵琶瀬展望台」へ。車の少ない林間の道路を気持ちよく進む。それにしても晴れた日に走るのって最高!日陰だと少し寒いくらいだが,汗をかかずに走れるのがいいよね。いつも思うけど,夏(今は初秋か)の北海道って春の石垣島にな〜んとなく似ている気がしませんか?

琵琶瀬展望台からの景色。

 琵琶瀬展望台には昼前に到着。琵琶瀬川の蛇行を目の前にする事ができる景色はなかなかのものだ。土産屋で生カキ(400円を300円に負けてもらったがそれでも失敗。わかっちゃいるけど)と揚げジャガを食べる。

 展望台からは遠くにタンチョウの姿が。隣にいたライダーさんに「あそこに見えるのって,タンチョウですよね?」と言われて初めて気づいた。遠くに豆粒のようなタンチョウ。もうちょっと近くないと「見た」という気がしない。でもまあ,とりあえずは姫に初ヒットがでてよかったかな。あとは道沿いで姫がエゾシカを見つけた。

 展望台を降りてからは「奥琵琶瀬木道(かなりわかりづらいところにあり,しかも行ってもそれほどの事はない?)」で昼食。オジロワシが飛んでいた。あとはタンチョウ。

 その後はスーパーでホッケやビールを買ってテントに戻り,夕方前に霧多布のもう一つの岬である「アゼチ岬」へ向かう。ここでは,あのエトピリカを見る事ができるらしい。とはいってもそれは8月中旬までの事。天気は良かったがいないものはいない。というか,エトピリカのいる小島は予想以上に遠くて見るのも大変(単に慣れていないだけ?)。

 温泉に入ってテントに戻ると,チャリダーが来ていた。GIANTのグレートジャーニー。何やらサイドバッグを外すのにてこずっているようだったので手伝い,話をしてみるとその彼は静岡大の学生だとか。北海道出身らしく,色々と話をしながら夕食をとる。今晩はさっき買ったホッケだ。「静岡で食べるホッケはおいしくないですよねー。」と言っていたがまさにそのとおり。こっちのホッケは脂がのっていて味も濃く,今まで静岡にいた頃食べていたのと同じだなんて信じられない。こっちの人は幸せだなぁーと思ったり。姫はホッケ自体を知らなかったらしい。そういえば福岡でも見かけないなあ(と思っていたのは自分だけで,実は福岡にもホッケは普通に売っているらしい。よく見てみないと)さて,明日はここを出て根室に向かうぞ。

オオソリハシシギ。舌をかみそうな名前ですよね。  霧多布の夕日。


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