朝は天気が微妙だったため，テントを置いて与那へ。ノグチゲラに期待したが，見れず。かわりにコゲラ。この時期に見るのは以外と難しいのだろうか。 帰り際に半地周辺を自転車で流してバン等を見る。テントに戻る頃には空は晴れ渡り，やる気がみなぎる。9時半に出発。 とりあえず海沿いを一周しようということで58号を北上し，最北端の辺戸岬へ向かう。道は，所々で工事をしているものの走りやすい。

　ところで，この時期の沖縄は自転車でツーリングをしている人が結構いる。大学のサイクリング部で来ている集団，一人旅，二人旅など，さまざま。 本土ではまだ寒いし，雨さえなければこの時期の沖縄は本当に気持ちいいからだろう。

　辺戸岬には昼前に到着。大阪から来ていたチャリダー（バイク乗りはライダー，自転車乗りはチャリダーもしくはサイクリスト。 バックパッカーをこれになぞらえてトホダーという人も北海道などには結構いる。何だかめちゃくちゃな気もするが。）二人組と話をしながら休憩。 私とは反対で東側から来たらしい。お互いに情報交換。やはり，旅の一番の醍醐味は出会いだ。

　しばらく休んで，出発。ここから奥までの道は山道だったものの，非常に気持ちのいい道だ。日が森の中に差し込み，木々が緑に輝く。 自分1人でそんな中を走っていると，もう最高。そして，本当最北の集落である「奥」へ。 共同店（沖縄のコンビニ（！？）とパンフレットには書いてある。）で携帯の充電をお願いする。今日はこの集落の裏にある砂浜でキャンプ。だーれもいない。 ここでは夕暮れまでに時間があったので釣りをした。底が砂地の地磯なのでどうかと思ったが，ミノーでいきなり30弱のフエダイ系を2匹ゲット。しかしその後は続かず。

　今日も朝から釣りをする。しかし全然駄目。昨日はまぐれだったのか？まあそんなに気合を入れるつもりでは来ていないので，このくらいでちょうどいいのかもしれない。 3時間ほどやって駄目だったので10時に出発。今日は，今回の道の中で林道を除いては最もきついと思われるやんばる東海岸を走る。

　交通量は少なく気持ちのいい道なのだが，いかんせんアップダウンが激しい。地図を見ると，集落が点在している。そこは山の谷になっている部分。 そしてそこ以外は山。上って下っての繰り返し。下りは最高だが，その先に待ちうける上りがあると思うと気が滅入る。 荷物も20キロは超えようかというくらい積んでいるので，余計にきつい。

　東村に入る頃には，周囲に米軍演習場の看板も見られるようになる。ゲートがあったり，軍人を乗せたバスが通ったり。やはり違和感を感じる。 とはいえ，ノグチゲラ等の稀少種はこの演習場があるからこそ絶滅せずにすんでいるという話もどこかで聞いた。 確かに，ここには開発の手は伸びてこない。何とも皮肉な話だ。今日は東村川田の海岸でキャンプ。ずっと走っていたため，今日は鳥見なし。

　天気予報では今日は雨とのことだったが，朝起きると空は明るい。ゆっくりしていくつもりだったが，急遽変更して玉辻山へ。 ここは沖縄最大である福地ダムの近くにあり，山頂からの景色はかなりのものだという話を保護センターのおばちゃんから聞いたので， 時間があったら行ってみようと思っていたところだったのだ。雨が降り出さないうちにと思うが，山に登り始める頃にはもう雲が増えてきた。

　山頂へは30分程で到着。確かに視界は開けていて良い眺めだったが，曇りというのと私の期待していたほどではなかったというのがあったので少しがっかり。 個人的には長尾橋の方が景色はいいしおすすめ。アカヒゲやカラスバトを見ながら山を下りる。その途中で早くも雨が降り出す。 今日はあまり進まないつもりだたが，疲れが溜まってきたこともあって，一気に那覇まで行って宿をとることにした。ガンガンとばす。追い風も味方して，かなりいいペース。

　・・・と，それがいけなかった。嘉手納を走っていた時の事である。段差がある坂道を走っていて，後ろの荷物が気になったので走りながら後ろをチェックし， 「よし，大丈夫」。そして前を向くと，そこには大きな段差が。

　「アッ！！」と思ったが時すでに遅し。自転車と私は吹っ飛んでしまった。幸い，歩道には人がいなかったので第三者に被害を与えるという事はなかったが， これによって買ったばかりのレインスーツに穴があき，そしてなんと，チェーンが曲がってしまったのである。さすがにそんな事は想定していなかった。 もし切れてしまったら走ることは出来ない。ペンチでねじまげて，那覇までもってくれと願いつつ進む。そんなハプニングもあって，那覇に着いたのは7時。 宿は，民宿清富士。1人3000円2人なら2000円。今日は精神的に疲れた。