沖縄の旅
3日目(3/3) -やんばるの森初体験- 

 5時半,夜明け前に鳥見に出発。2,3日はここでキャンプするつもりなので荷物は砂浜に置いていく。今朝の鳥見はやんばるの林道で。 比地川沿いを上っていく。途中何度もヤンバルクイナの声が。しかし姿は見えず。運の問題だろうか。やんばるの林道は,日本一森林に対する林道密度が高いらしい。 しか もほとんどが舗装路。利用者は少ない。金のために作ったとしか思えない道が縦横無尽にやんばるの森に張り巡らされている。 こうやって鳥見などをする際には便利でありがたいと思うが,そういう問題ではないことを重く受け止める。実際に行けばどんなものか実感できるだろう。 あと,ここの林道は傾斜が急だ。普通に考えたら自転車などでは登る気にならないところばかり。

 やんばるの南北を結ぶ最大の大国林道とぶつかってからは自転車を止め,歩いて鳥見をすることに。6時半を回ると辺りは明るくなり始め,それと共に森が賑やかになる。 ウグイス,シジュウカラ,メジロ,アカヒゲの声が森に響き渡る。天気は予報通り良いし,文句なし!未舗装路に入るとさらにいい感じである。

 9時頃に大国林道の目玉である長尾橋へ。ここへ行けば「やんばるに来たんだ」感を存分に味わえる。ただこの橋も,この森にとっては無用の産物であろう・・・。 橋の上からしばらく鳥見。鳥屋の方ともお会いし,色々と話を聞く。サンショウクイやズアカアオバト,カラスバトなどを見る。 天気予報では今日の天気は下り坂ということなので,午後は昨日行った野生生物保護センターに入り浸る。地元の職員のおばちゃんと仲良くなった。 センターでは鳥の声のCDを聞かせてくれるので,私などのような初心者には非常にありがたい。夜は風が強くなり始め,雨も降り出す。 明日には上がってくれることを願って就寝。


4日目(3/4) -強風の中与那覇岳へ- 

 風が強い,強すぎる。那覇でも秒速12メートルの風が吹いているらしい。寝つけないということはなかったが,風が強いのはつらい。 ただ雨はそれ程降らなかったようで,朝には上がってくれていたので一安心。

 ゆっくりして,8時半頃から与那覇岳へ向かう。ここまでの道もかなりの急傾斜だ。荷物を搭載した状態ではできるだけ避けたい坂だな。 登山道まで約1時間かけてつらい坂道を登る。しかしそこからは,風が強すぎて肝心の鳥はさっぱりだったものの,かなり満喫することができた。 私は,自分一人だけで天気の良い日にこのような山や海や川,素晴らしい道にいたりすれば,それだけで十分満足感を味わえる。帰り際にはサシバの羽根をGET。

 休日ということで,昼近くになるにつれ人も増えてきたので山を下りることに。途中,自然観察会のグループとすれ違う。 実は,この観察会のことは前日に保護センターでおばちゃんから聞かされ,良かったら来ないかと誘われたのだった。 ただ集合時間や私が今日どこへ行くか決めていなかったのもあって断ってしまったのだ。

 ときにはこういう観察会に参加するのもいいなと少し後悔。おばちゃんに挨拶して山を下り,午後は昨日と同じくセンターに入り浸る。 今日はヤンバルテナガコガネの密猟とそのパトロールについての話を聞いた。 大規模林道工事,希少種の密猟など,やんばる(いや,やんばるに限ったことではないのだが)で考えさせられることは多い。


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