3日目(5/4)  野鳥の森へ

 昨日早く寝たこともあり,5時半起床の7時半出発。今日の目的地は,霧島山系最大の火口湖,御池。丸尾交差点から初日に通った道を 逆戻りして東へ進むルート。下りが中心なので移動はそれほど苦にならない。霧島神宮に9時前着。初日は入り口から写真を撮っただけだったので参拝することに。 朝だというのに参拝客でにぎわっていた。ここで祀られているのは日本神話で有名なニニギノミコト。天孫降臨の話を歴史が得意な姫にしてもらい,参拝を済ませた後は, 軽いアップダウンを繰り返して御池に向かう。

 到着は11時過ぎ。入り口からキャンプ場まではすぐかと思いきや,登りがあって面食らってしまった。 しかもキャンプ場への入り口では交通整理をしていた。砂利道を下り,キャンプ場へ。この下り,100m程度だが傾斜はかなりきつく, 荷物を積んだ状態での登りは押して歩くしかないといった感じがする。

霧島神宮 シーサー!?・・・そんなわけないか

 管理棟で受付を済ませる。持ち込みテント1泊1500円+使用料1人200円。このあたりのキャンプ場は1人1泊1000円が相場というのがつらい。 テントサイトは湖畔にあり,広さはそこそこ。テント台の上に張ることもできるようだ。テントを建て,朝買ってきた弁当を食べた後は野鳥の森を回ってみる。 ここ御池は,昭和47年に国指定の野鳥の森となったところ。その周りには背の高いカシ・タブ類の木々が多い茂り, ヤイロチョウやアカショウビンをはじめとする美しい鳥たちが訪れる地として全国的な知名度を誇っている。

 そんな御池だが, 宮崎に来てから1度も訪れることがなかったので今回の探鳥が楽しみ。森の入り口ではオオルリが盛んにさえずり,幸先の良いスタート。 少し進むとミソサザイの元気すぎる声と可愛い姿を見ることができ,アカショウビンの「キョロロロ」もあちこちから聞こえてきた。 しかし姿は見ることができず,観察小屋ルートを回って15時前にテントへ戻る。

鹿児島県→宮崎県 高千穂峰

 温泉と買い出しを済ませていなかったので,暗くなる前にと急いで準備をしてキャンプ場を出る。交通整理のおばちゃんにスーパーの場所を聞くと, 「高原駅のそばに大きなスーパーがある(そこまで行かないとない)」とのこと。御池から高原駅までは約7km。しかもずっと下り。 温泉はもう少し手前にあるが,それでも御池から5kmはある。ということは,せっかく温泉に入っても,帰りは上りが5kmあるのか。 まさに「行きはよいよい帰りは・・・」だ。緩い下り坂に身を任せると,高原駅のほぼ隣,国道の裏手にスーパー「希望の店」があった。 名前にちょっとびっくり。品揃えはかなり多く,ここでなら大抵のものは買えそうだ。味付豚肉500gとモヤシを買ってお次は温泉へ。

 キャンプ場に一番近い温泉街?は,「湯之元」「極楽」「東霧島」の3温泉。今回は,一番最初に見つけた湯之元温泉に入ってみることに。 以前までの300円から400円に値上げしたようだが,常連さん達で結構賑わっていた。泉質は「炭酸鉄泉」。黄土色の湯で,鉄の匂いがした。 特にこれといったものはないが,個人的にはなかなか良かった。

 夕涼みする間もなく,キャンプ場へ戻る。かなりスピードが出たように感じた下り坂だったが,登ってみるとそれほどたいしたことはなく (荷物を積んでいないことが大きいかもしれない),意外と楽に御池に戻ることができた。500gのボリュームある肉を焼いて食べ,21時前に就寝。 明日は早起きして鳥見だ。

走行距離:48km

御池 御池野鳥の森
<5/4に確認した鳥>
キジバト
アオバト(声)
アカショウビン(声)
サンショウクイ
ヒヨドリ
ミソサザイ
ヤブサメ(声)
ウグイス
オオルリ
ヤマガラ
シジュウカラ
メジロ
ハシボソガラス
コジュケイ(声)

4日目(5/5)  早朝バードウォッチング

 「キョロロロ・・・」。
 アカショウビンのさえずりで目を覚ます。幸せなひととき。メジロもさえずり,にぎやかな朝だ。ササッとご飯を炊いて食事を済ませ, 6時半前野鳥の森探鳥に出かける。ミソサザイやカラ類,メジロなどの合唱の中を気持ちよく歩く。アカショウビンの声が昨日ほどは聞こえず距離も遠いが, 代わりにサンコウチョウのさえずり「月 日 星 ホイホイホイ」を間近で聞くことができた(しかし姿は見えず・・・)。 観察小屋でアカショウビンを待ってみるが,どうも私たちには小屋で待つというスタイルが合わないらしく,30分でダウン。小屋を出るとキビタキ。 やっぱりこっちの方が楽しい。遠くから聞こえるアオバトの「アォーアォー」に耳を澄ませながらテントに戻り,11時過ぎにキャンプ場を出た。

 昨日同様高原駅まで一気に下り。希望の店で弁当購入。高原駅13:08のワンマン列車に乗って宮崎駅まで。高原を通る列車はJR吉都線。 鹿児島県の吉松と宮崎県の都城を結ぶ路線は,自転車の置き場に困る1両ワンマン。列車後部に置くしかないが,ギリギリ2台置けるかどうかといった感じ。 都城から宮崎までは輪行しやすい通勤列車タイプ。後半は快適な輪行ができた。

 今回の旅行,人の多さと坂のきつさは仕方ないとして,好天に恵まれたのはラッキーだったと思う(6日は雨だったので, 本当にちょうど良いタイミングで帰ってきた)。あれだけさえずりを聞いていたアカショウビンを見ることができなかったのは心残りだが, どこを走っていても夏鳥達の美しいさえずりが聞くことができ,季節を感じるサイクリングができて満足している。

霧島連山をのぞむ 輪行がしやすかった都城−宮崎間の普通列車
<5/5に確認した鳥>
トビ
キジバト
アオバト(声)
アカショウビン(声)
オオアカゲラ
サンショウクイ
ヒヨドリ
ミソサザイ
ヤブサメ(声)
ウグイス
キビタキ
サンコウチョウ(声)
ヤマガラ
シジュウカラ
メジロ
スズメ
カケス
ハシボソガラス
コジュケイ(声)

前頁