昨晩はあまりに暑くて寝付けなかった。しかし,汗をかきまくったおかげで熱は予想以上に下がり,37.0℃に。なんとかなりそうなので,予定通りバンコクへ戻るために4時半起床で準備をし,5時過ぎに出発。駅に着くとかなり大勢の人。切符を買おうとすると,「次の列車は快速だが良いか」と聞かれた。あれ,確か次は普通列車じゃなかったっけ??うまく言葉が伝わっていないのかもしれないと思い,もう一度確認してみるが,やはり「次は快速だ。」と言う。まあ駅員がいうので間違いはないのだろう,快速を購入。構内にある時刻表に目をやると,確かに次の列車は快速だ。待てよ,これは・・・
「夜行列車じゃん。」
どうやら夜行列車が遅れているようだ。だから人がこんなに多いのか。2時間遅れの列車は6時到着。貨物車両はバンコクへ運ぶ荷物でいっぱいだったが,自転車を無理矢理押し込んで何とか乗車成功。乗務員に聞くと客室は「最後尾」だという。
車内は人ばかりで,その多くが寝ている。入りきれなくてデッキで寝ている人もいて,何だかフェリーのよう。これで席なんてあるのだろうか?と思いつつ言われたとおり最後尾へ行くと,何とか座るところを見つけてほっと一息。隣には欧米人バックパッカーが3人座っている。
しばらくすと,そのうちの一人が話しかけてきた。「どこから来たの?」と聞かれ,英語で話を始めたが,僕の英語が上手くないのを見ると「日本語でも良いよ。」と言うではないか。どうやら彼らは日大の留学生らしく,話しかけてきた兄ちゃんは関西弁混じりのかなり流暢な日本語を話す。そんな彼らとしばし雑談で盛り上がる。
そんな中,列車内で夜明けを迎える。空は生憎薄曇りだが,それが逆にサバンナに浮かぶ真紅の朝日を生み出し,その光景に思わず息を呑む。間違いなくこれまでで一番美しい夜明けだ。しかし,あまりに混んでいて写真を撮れず,残念。その後は車内で30Bの朝食をとり,あとはひたすら休むだけ。12時前にタイ国際空港(ドンムアン)の目の前にある「ドンムアン」駅に到着。もう,自転車を持ってバンコク市外へは行きたくないので今日はここで宿を探すことにしたのだ。
ドンムアンはバンコク市街から北へ20キロほど行ったところにあり,街の規模は結構なもので,取り敢えず何でも揃う。宿はと言うと,駅と直結しているホテル等高級な物ばかり。同じクラスの部屋でもバンコク市街の倍はする,宿泊には向いていない地域だ。ただ,ガイドブックに一つだけ比較的リーズナブルなホテル「We Train International Hotel」が掲載されていたので,今日明日はそこへ泊まろうというわけ。
早速,駅のインフォメーションでホテルの場所を尋ねてみるが,「知らない」と言われ,それならばと空港内のインフォメーションで聞いてみる。すると,「歩道橋を渡ってバスかタクシーを捕まえろ」と言うではないか。僕は場所を聞きたいのに・・・。「自転車で来ているので地図を書いてくれないか」と頼むと「は?」といった感じで見られ,「タクシーに乗らないなら知らない。」と一蹴されてしまった。要は,遠いから道を知らないんだね。
近くのタクシー運転手にも聞いてみたが,「そこは知らない」等いい返事をもらうことができない。仕方ないので,ロンリープラネットに載っている分かりづらい説明を頼りにドンムアンの道を走ってみることに。さてこの街だが,駅周辺は一方通行が多くて交通量もなかなか多いために結構走りにくい。駅前から西へ向かう大通りを走ってみるがそれらしき建物は見つからず,一旦戻って駅と平行に北へと続く道を走る(ここも一方通行)。
5キロほど進むと三叉路が現れたので(角には警察署)そこを左に曲がり,更に進む。「ホントにこっちにあるのかな?」もともと適当に進んでいるので,道があっている保証などどこにもない。そろそろ引き返そうかと思った頃(三叉路を曲がって数キロ),ようやく看板発見。あった・・・。ちなみに僕等が走った道はロンリープラネットには書かれていない。でも,遠回りとはいえこっちの道順の方がわかりやすいのに。
さて,このホテルは「女性や恵まれない子供を援助する財団が経営しており,収益はそれらの人々のために使われる」ところ。かなり大きなホテルで,体育館やプールなども併設されている。入り口には警備員。受付のお姉さん達は英語OK。地球の歩き方にはドミトリーもあると書いてあったが,そっちの方は満員なのかだめで,エアコンつき580Bの部屋に2泊することに。自転車は階段下に置かせてもらった。部屋は10畳ほどで,冷蔵庫,テレビ付き。シャワーはちょっと古めだが問題なし(ホットOK)。少し休んだあとは街へ出かける(ホテルから街まで2キロちょっと)。ショッピングセンターで買い物をして,屋台街で鶏肉のかけご飯を食べてホテルに戻り,22時前就寝。
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