阿蘇の旅
7日目(5/4) -一日中のんびりと。- 

 朝は昨日と同じく曇り空。霧が結構かかりやすい朝だが,時間がたつと晴れ間が見えてくる。今日はどうしようか。 ヌマちゃん(ヌマさんではありません)がキャンプ場を発つというので彼とはお別れ。夏に,北海道は開陽台で再会することとなるんだけどね。 そっちの話は北海道の旅日記で。さて,あと行くべきところは・・・と考えて,北外輪山にある大観望まで行ってみることに。 ライダーの方たち(ライダーさんに限らず,旅行者は行くのか。)は,必ずといっていいほど行くらしいからね。

 今日は好天のために交通量が非常に多い。昨日から普段のGW並の交通量になってしまったようだ。あちこちで渋滞が発生。とはいえ自転車の僕にはあまり関係ない。 その点自転車はいいよね。

 外輪山への上りのところまで辿り着き,さあ登ろうと思ったが,渋滞を見て何となく登る気が失せてしまい (渋滞は関係ないんだけど,これでは大観望も人で溢れかえっているだろうと思ったのだ),近くの公園で昼寝をすることに。 天気のいい日に公園で一眠りも良いものだ。

ケイさん撮影。何度も言うけど,晴れた日の阿蘇は最高!  目が覚めると昼を回っていた。ここで,今日から阿蘇方面へバイクで来ている姫に連絡を取る(今では僕たちはつきあっているのだが,当時はただの友達だった)。 彼女には出発の時からメールを送っていたのだが,僕がこっちに来ないかと呼んだところ来るというので連絡したのだ。 どうやら,大分は宇目町の「トトロバス停」へ行ったらしく,これからこっちに来るらしい。阿蘇駅で待ち合わせをすることにして,それまでのんびりと田舎道を走る。 GWで渋滞が起こっているとはいっても,混んでいるのは国道などの主要道のみ。一歩はずれれば,そこには普段の落ち着いた雰囲気がある。幸せなひとときだ。

 姫と落ち合い,彼女は温泉に入ってからキャンプ場へ来るというので,場所を教えて僕だけ先に戻ることに。 夜はヌマさんやケイさん達と一緒に小宴会。やっぱり,連泊するとただの「出会い」がより深まるよね。 チャリダーは一日で距離を稼ぐことができないので,同じところに連泊するという人はあまりいないのだけれど,時間的に余裕があるのならば是非とも連泊する事をおすすめする。 連泊してこそ見つかること,わかることがあるから。


8日目(5/5) -旅の終わり,激走。- 

 朝起きるとやはり曇り。この旅も今日で終わり。雨が降る前に撤収することに。 しかし,そうはいっても昨日姫と2時まで話ふけっていたため,眠くていまいち行動に移れない。それでも9時には支度を済ませることができた。 みんなで写真を撮って,別れる。またどこかで出会えたら良いな。来年もこの場所で会ったりしてね。 そうそう,このキャンプ場にはオオルリ(青くてきれいな鳴き声をする鳥。日本3鳴鳥の一つ)が毎朝顔を出し,その美しいさえずりを聞かせてくれた。 そういう意味でもいいところだ。

 山を下りて57号を西に向かうが,今日はさすがに朝から渋滞。でも,阿蘇から帰る方はガラガラだったので良かった。 渋滞している対向車を後目にに下るのは,嫌みっぽいけど気分はいいものだ。57号を熊本市内に入る頃まで下り,そこから208号線へと適当に進む。 208をひたすら進み大牟田を抜ける頃には14時を回っていた。今日はかなりきつい。まだ半分近くあるというのに・・・。

 普段の自分ならばこれくらいで音を上げることはないのだが,実はわけがあった。3日前に食べた馬のレバ刺しが当たったのか,腹の調子が非常に悪いのだ。 まあ,あのレバ刺しを食べた他の人は何ともなかったので何か別のもので当たったのだろうが。 そして,それに加え,トイレに行きすぎたために切れ痔になっていたのだ(ただ単に自転車に乗っているだけでも痔になる人は多いらしい)。 サドルに座るだけでもお尻が痛い,こんな調子で家に帰り着くことはできるのだろうか。心配になるが,ここからは気力で勝負。 208号線→209号線→3号線と,気合いのみで走りきった。家に着いたのは日が暮れてから。距離も170キロを超えた。 最後に最長距離を走り,今回の旅は無事終わりを告げる・・・はずだった。

 旅を無事終えたと満足していたとき(5/6),それは起こったのだ。いきなり下痢が今までよりひどくなり,30分おきに激しい痛みが訪れるのだ。 それに加えて39度近い高熱。何にあたったのか今でもわからないが(どこかで生の豚肉食べたのが原因ではないかと思うのだが),これで完全にやられてしまった。 くじゅう・阿蘇への旅は,体調が回復するまで一週間もかかるという,大変な結末が待っていたのだった・・・。


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